第1話 最初の辞令

ある日突然、社長から呼び出しを食らい、ベトナムハノイにいってくれ。といわれることになった。

ベトナム自体は、最近開発案件のオフショアを実施していたから全く付き合いがないわけではない。しかし、これには面を食らった。

「えと一人ですか?いつまでですか?」

「一人。まずは一年間」

「一人はちょっとさすがに・・・しかも何をしにいくんですか!?」と悲鳴じみた声でいう俺。

「●●案件があるだろ、あれの開発だよ。詳細設計をしてきてくれ」

●●案件はかかわっていて、客先にも顔を出して要件定義をしているところだ。まさか自分がオフショアするなんて夢にも思っていなかったが・・・

「わかりました・・・1年で帰りますからね!」

社畜の悪い癖で、しっかり従ってしまったのだった。これからとんでもないことになっていくことにも気づかずに。。。